キャラクター
本作ではライダーのモチーフとして「電車」、怪人のモチーフとして「おとぎ話に登場する生物」というライダー作品としては奇抜かつ斬新なものを採り入れている。前者について東映側プロデューサー・白倉伸一郎は、「バイクに乗れない子供達が、より身近な乗れるものは何か」と考えて出た案だったと語っている。また、製作発表当初に主人公キャラクターである電王が「電車に乗る仮面ライダー」であるという点が大きく報道された。
これに加え、主演の佐藤健自らが「史上最弱の主人公」と評した(前作の『仮面ライダーカブト』が「史上最強」を謳っていたのとは対照的である)ように、「主人公が気弱」、「主人公に怪人が憑依することで、仮面ライダーが変身前と変身後でまったくの別人格になる」などの大胆な設定も採り入れられている。特に後者は平成ライダーで採用されてきたフォームチェンジの要素と重ねることにより、電王はフォームごとに外観はもちろん性格や声も完全に別の存在となる。宣伝などではこの要素を「七変化する仮面ライダー」と表現している。
本作ではキャラクターの性格により劇中で技名を言う場合と言わない場合があり、言う場合も公式設定における正式名称と劇中での呼称が一致しない場合がある。メディアや雑誌媒体などによっては劇中での呼称を表記しているものもある。
ストーリー
平成仮面ライダー作品で多くみられる複雑な伏線やハードな物語展開は存在するが、それは控えめにされ、序盤は明るい作風と単純明快なストーリー展開が心がけられ、全体的に見れば各キャラクターの性格や特徴を活かしたエピソードが多く、本筋の伏線に全く触れないエピソードも数多く存在する。これはプロデューサーの白倉が「とにかく明るい話にしたかった」ためであり、前番組『仮面ライダーカブト』が綿密な伏線を貼りながらその回収に失敗し、不完全燃焼に終わったことへの反省でもある。
近年の作品は敵が組織化されていないケースが多く、単純な善悪二元論を否定する作品の立場から、敵怪人も一概には悪役とも言い難い存在であることが多いが、本作では主人公に味方する怪人以外は目的のためなら手段を選ばない徹底的な悪役として描かれるため、味方側と敵側の関係は明確で、中盤に敵が組織化されていることも判明する。また、回を追う毎に主人公と味方怪人の絆も近年の作品以上にクローズアップされ、終盤ではそのことが物語の骨子ともなる。そのため、本作は全く新しい要素の中に従来の特撮ヒーロー番組が持っていた王道路線を取り入れた作品と言える。
『アギト』以降の作品の中では珍しく、主人公の味方側のレギュラーが誰1人死亡しておらず、桜井のように劇中で消滅する人物もいずれは元に戻れるという含みを残している[2]。また、敵怪人による殺人シーンも少なく、過去で殺された一般人もその存在を「現代にいる誰かが覚えている場合は怪人を倒せば生き返る」という斬新な手法を取っているため、歴代仮面ライダーシリーズと比べて死者の人数そのものも極端に少ない。
配役
良太郎を演じる佐藤健は主役ライダーを演じる役者としては史上最年少で、初の平成生まれでもある。また、『世界の車窓から』でナレーションを務める石丸謙二郎が「デンライナー」のオーナー役およびオープニングナレーション担当に起用される。石丸は、制作発表記者会見や各種媒体でのインタビューなどで、「今年は『デンライナーの車窓から』をお送りし…」という冗談を言っている(番組公式メールマガジンでキャストメッセージを石丸が担当した際のタイトルも『デンライナーの車窓から』である)。
声優
本作では怪人が人格を持ち、「人間に憑依する」という特徴から、怪人の声を演じる声優のキャスティングも重視されている。特に良太郎に憑依するレギュラー怪人を演じる関俊彦、遊佐浩二、てらそままさき、鈴村健一は、憑依時の良太郎&電王の声を演じる「もう1人の主役」のポジションと言える。また、人気声優のキャスティングについては、後年の「炎神戦隊ゴーオンジャー」「仮面ライダーキバ」にも引き継がれる。
本作では正式なナレーターが存在しない。OPや次回予告では、石丸や前記のレギュラー怪人役の声優たちがナレーションを担当する。ジャンクションではそのほか、侑斗役の中村優一デネブ役の大塚芳忠もナレーションを担当する。
スタッフ
脚本は「仮面ライダー龍騎」以来5年ぶりに小林靖子がメインライターとして起用された他、一部の話は前作『カブト』のメインライターである米村正二が手がける。これまでの平成ライダーシリーズ全てに関わっている井上敏樹は本作に参加していない。
演出面では前作も担当した田崎竜太や長石多可男らの他、『響鬼』以来となる坂本太郎や平成ライダーシリーズには初参加となる舞原賢三、さらにJAEの金田治が参加する。
また「剣」を除いた平成ライダーのプロデューサーを務めてきた白倉伸一郎が本作終了後東映東京撮影所所次長に就任したため最後のプロデュース作品となった。またアギト以降ライダーのスーツアクターを演じてきた伊藤慎が本作終了後スーツアクターを引退している。
劇中音楽は平成ライダーシリーズでは4作目となる佐橋俊彦が担当。音楽はシンセサイザーを駆使した現代ポップ調のものからスイング調のジャズ、渋いロック、クラシカルなものまで多種多様にわたる。また、過去へのタイムスリップ描写が多いためか、「過去」、特に1990年代を意識した楽曲が多いことも特徴の1つと言える。
主題歌はダンスユニット・AAAが本作限定のユニット名・“AAA DEN-O form”として担当。従来のケレン味の強い主題歌とは異なり、軽快な歌詞とアップテンポな曲調の主題歌となっている。
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